残留農薬の検査は農林水産省と厚生労働省で実施

残留農薬の検査は農林水産省と厚生労働省で実施

お米や野菜などは、無農薬で栽培するのが理想です。
しかし、農薬を使わないと虫などの食害に遭うため生産量が減少してしまう、これにより農家の収益が減少するなど深刻な問題へと発展しかねません。
農薬は使わないのが一番ですが、このような問題があることからも食品中の残留農薬の検査を行い基準を満たしているものだけを流通させるといった働きが行われています。
日本の中で流通されている食品は、厚生労働省や農林水産省などが指揮をとり、自治体とともに残留農薬の検査を行っています。
輸入品については検疫所への届出必須で、届出されている輸入食品の中から輸入食品監視指導計画に基づきモニタリングを実施しているようです。
なお、農林水産省は、農薬などの新規登録や使用方法に変更などに伴う基準値設定の要請を担当、厚生労働省は食品安全委員会に対しての意見徴収・通知および勧告、消費者庁への協議および回答を担当するなど残留農薬に関する業務の中心を担っています。

農作物の残留農薬の量を検査して健康を守る

農薬は害虫や雑草などの病害を防ぐために使用されている化学薬品であり、生産性を高める上で重要な役割を果たしていますが、農薬が農作物に残ってしまう場合があります。
人間の健康に悪影響を与える可能性があり、特に子供や高齢者などの免疫力の低い人々にとっては健康被害が懸念されるため、残留農薬検査が実施されています。
安全性を確保するために、農作物を分析し残留農薬の検出量を測定しなければなりません。
国の基準値が設けられており、基準値を超えた場合は販売できません。
基準値を超えた場合でも食品中毒などの健康被害が生じる可能性は低いとされていますが、食品を摂取することによって健康被害が発生する可能性があるからです。
農家は農薬の使用量を減らしたり検査を受けたりすることで、安全性を確保する努力をしています。
消費者自身も、食品の安全性について意識し、信頼できる農産物を選ぶことが大切です。
残留農薬問題は、農業と食品安全に関わる問題であり、世界的に注目されています。
今後も、安全性を確保するために、農家と消費者の共同の取り組みが求められることでしょう。